専門ゼミ・卒研ゼミ研究内容
(1) デザイン思考を用いた人の学びの支援
デザイナーがデザインを行うプロセスの応用を「デザイン思考 (Design Thinking)」と呼ぶことがあります。これを応用し、創造的で、協調的な「人の学び」の支援を目指します。
(2)学習における思いこみ(認知バイアス)に関する研究
人の学びを阻害する要因の一つに認知バイアス(Cognitive Bias)があります。認知バイアスの測定や克服方法について、認知科学や社会心理学の観点から検討します。
(3) 人の学びのプロセス(学習履歴)の可視化に関する研究
ソーシャルメディアの普及、人工知能(深層・機械学習)、センサー等の技術の発展により、人の学びのプロセスの高度な分析が容易になりました。これらデータの応用を目指します。
専門ゼミのテーマ・指導方針
【全体方針】学習環境デザインのための手法と理論を、個人・グループ活動を通して学びます。手法としては、試作品を迅速にデザインするためのプロトタイピング、観察法やインタビュー法を主に扱います。
学生の関心に応じて、映像編集、3Dプリンタ、レーザーカッター、Arduino を用いた物づくり、ワークショップやUX/UIの評価法を行います。デザイン論、参与観察法、アクションリサーチなどの授業と関係します。
【Project Based Learning】(1)デザイン思考を用いたプロトタピング (2)認知バイアスの基礎的理解 (3)学習プロセスの可視化、のうち、いずれか1〜2つを選択しプロジェクトに取り組みます。学習環境デザイン、教育工学研究法、情報社会におけるキャリアデザインなどの授業と関わります。
【その他】学期に数回、英語でのプレゼンテーションの機会を設けます。専門ゼミと卒業研究ゼミは原則、合同で行います。卒研ゼミと合同で、ワークショップ型の演習を4限の時間帯に行うことがあります。年に1回、eスクールや大学院との合同合宿(都内近郊)、地方や海外でのフィールドワーク合宿を行います。
卒業研究のテーマ・指導方針
【全体方針】学習科学(協調学習、協調的問題解決、リフレクション支援など)を中心としながら、社会心理学(認知バイアス、ソーシャルネットワークなど)、教育工学(学習ポートフォリオ、情報デザイン、テキストマイニングなど)の先行研究に裏付けられた研究を進めます。
2年かけて1つのことを達成するのではなく、プロジェクト型学習を積み重ねながら、研究の明確化を目指します。
【研究テーマの一例】詳細はWebページ(www.ozaken.org)も参照のこと。
・学習活動の可視化(映像、写真やSNSの活用、メディアアート型の研究も含む)。
・文系や理系の選択場面における思いこみ、学習の阻害要因となる認知バイアスに関する研究。
・プロジェクト型学習における相互評価、学習履歴、知識構成型ジグソー学習法の応用。
【その他】就職活動に関しては、3年次の夏にインターンに参加するなど計画的に活動を進め、卒業研究に影響を与えないようにしてください。大学院進学を希望する場合は4年計画で指導を行います。留学予定者は個別に対応をします。例年1~2名が留学をしています。卒研ゼミの学外活動は専門ゼミと同様です。